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花粉症

2020年に鼻アレルギー診療ガイドラインが改訂されました。

 

スギ花粉症は、年々増加しており、年齢層別では特に10代の方は2人に1人がスギ花粉症と報告されています。

70歳以上の方でも5人に1人がスギ花粉症と言われています。

花粉症は、I型アレルギーに分類される疾患の一つで、植物の花粉が鼻や目などの粘膜に接触することによって引き起こされます。 

症状はくしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみなどの一連の症状が特徴です。

きつい花粉症、花粉症が治らない、花粉症がしんどい、花粉症がひどい、花粉症でだるい、花粉症で肌が荒れるなどで困っている方はまず、重症度を評価します。

花粉症の診断を受けたら

1st花粉症の重症度分類を行います

「鼻アレルギー診療ガイドライン」では、症状の頻度や重さに応じて、重症度が軽症、中等症、重症、最重症の4段階に分類されているため、下記の表を活用して重症度を把握しましょう。

2nd重症度分類によって治療方法を選択していきます

重症度に応じて対処、治療の仕方も変わります。

花粉症の重症度分類

鼻アレルギー診療ガイドライン2020より

重症度に応じた花粉症に対する治療の選択

鼻アレルギー診療ガイドライン2020より

ある製薬会社の花粉症重症度調査で、兵庫県では、花粉症患者さんの2人に1人が重症花粉症とされています。

これは、都道府県別にみて兵庫県が全国の中で最多となります。

重症花粉症は、発作の頻度も多くなり、程度も重くなるため、体調が悪化し、日常生活はもちろん仕事への影響も大きくなります。

そのため、労働生産性の低下などプレゼンティズムが問題となっています。

プレゼンティズム

病気で生産性が低下した状態であるが、職場には出ていること

アプセンティズム 

病気のために欠勤、遅刻、早退すること

両者で労働生産性を評価します。

プレゼンティズムはケアレスミスを誘発し、作業効率の低下を引き起こします。

厚生労働省保健局の『データヘルス・健康経営を推進するためのコラボヘルスガイドライン』では、プレゼンティズムになってしまうことで仕事の生産性が下がり、健康に関わる直接的な医療費と、間接的な労働生産性損失費用が増えることが明らかになっています。

また、アプセンティズムよりも重症花粉症の関わるプレゼンティズムの方が生産性や業績に影響する割合が大きいと報告されています。

学生で勉強しないといけない、外せない仕事があるなど、また、できるだけ手術はしたくない方、きつい花粉症、花粉症が治らないなどで困っている方は、一度ご相談ください。

治療について

薬物療法と免疫療法、減感作療法があります。これらに2020年シーズンから抗IgE抗体製剤による治療が加わりました。

治療には症状を抑えることが目的の対症治療と、花粉症そのものの治癒を目指す根治治療があります。また、症状が出る前から予防的に薬を服用することを行う初期治療もあります。通常初期療法は症状出現の1か月前から施行しております。

症状がひどくなると炎症を抑えるのが難しくなる傾向があるので、できるだけ早期に当院をご利用ください。

☑薬物療法

薬物療法は抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬、鼻噴霧用ステロイド薬、点眼用抗ヒスタミン薬などの薬物を使用して症状をコントロールする対症療法です。

当院では、ガイドラインに準じて治療を進めていきます。

理想的な抗ヒスタミン薬は①速効性があり、効果が持続する②副作用(眠気、作業効率の低下など)が少ない③長期投与できる(安全性)④投与回数が1日1-2回であるとされています。

勉強、車の運転など、眠くなると困る方などは、抗ヒスタミン薬の脳内ヒスタミンH1受容体占拠率を参考に眠たくなりにくい薬剤を中心に提案させていただきます。

抗ヒスタミン薬の中枢性抑制作用に関して、脳内ヒスタミンH1受容体占拠率の程度により、50%以上を鎮静性、20~50%を軽度鎮静性、20%以下を非鎮静と3郡にわけられています。

第二世代の抗ヒスタミン薬はおおむね30%以下であることが確認されています。

鎮痛性、非鎮痛性ともに治療効果に差がないことから、非鎮痛性抗ヒスタミン薬を選択することが推奨されています。

また、花粉症の肌荒れでお困りの方に対しても、塗り薬等で適宜対応いたします。

患者さん個々にオーダーメイドで処方箋を作成いたします。

☑免疫療法

免疫療法はアレルギーの原因物質アレルゲンを少ない量から徐々に増やし、アレルゲンに反応する体質を改善自体を変えていくため、根本的な体質改善が期待できアレルギー性鼻炎に対する唯一の根治治療となっています。

一般的にアレルゲン免疫療法では、8 割前後の患者さんで有効性が認められています。

スギ花粉症およびダニアレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法においても、種々の報告からその有効性・安全性が確認されています。

また、内服薬や点鼻薬、点眼薬はあくまで一時的に症状を抑えるだけで、根本的な治療ではありません。

根本的な体質改善(長期寛解・治癒)を望む患者さんには、ガイドライン上においても推奨されています。

 

「鼻アレルギー診療ガイドライン」では、症状の頻度や重さに応じて、重症度が軽症、中等症、重症、最重症の4段階に分類されています。

舌下免疫療法は軽症から最重症まで、全ての重症度において治療の対象となります。

程度および重症度

一日の鼻かみ、くしゃみの回数平均

21回以上

11~20回

6~10回

1~5回

なし

1日中完全につまっている

最重症

最重症 最重症 最重症 最重症

鼻閉が非常に強く口呼吸が1日のうちかなりの時間ある

最重症

重症

重症 重症 重症

鼻閉が強く口呼吸が1日のうち時々ある

最重症 重症

中等症

中等症 中等症

口呼吸は全くないが鼻閉あり

最重症 重症 中等症

軽症

軽症

鼻閉なし

最重症 重症 中等症 軽症

無症状

花粉症に対しては現在はスギ花粉症のみ保険治療となっています。 

当院では舌下免疫療法を行っております。

 

point

☑5才以上から

☑自宅で、毎日服用

☑通院頻度は月1回前後

☑保険治療

舌下免疫療法は以前の注射での免疫療法に比べ、副作用も少なく、痛みがない事が特徴です。

保険治療で費用を抑えることが可能です。

日本医科大学耳鼻咽喉科大久保公裕教授監修 https://www.torii-alg.jp/slit/

☑抗IgE抗体製剤オマリズマブ

従来の治療薬でコントロールできなかった重症花粉症or最重症花粉症に対して、2019年12月から承認された抗IgE抗体オマリズマブによる治療が可能になりました。

☑花粉症が受験や就職活動の妨げになる

☑症状があり、日常生活に支障をきたしている

☑すぐに症状をとりたい

☑できるだけ手術はしたくない

など花粉症症状で困っている方は、治療適応のある可能性があります。

 

point

☑12歳以上から

☑皮下への注射製剤

☑花粉症飛散時期の2月から5月まで可能

☑通院頻度は月1~2回

☑保険治療

 

2020年シーズンから開始されました。

現在は薬価改定があり、保険治療で、費用を抑えることが可能です。

 

日本医科大学耳鼻咽喉科大久保公裕教授監修 https://hajimete-xolair.jp/

 

毎年、花粉症飛散時期が受験シーズンでなんとかしたい方、目の周りが荒れて化粧ができなくてこまってる方なども相談させていただきます。

くしゃみ、鼻水、はなづまり以外の症状、目の痒みや日常生活支障度なども改善すると報告されています。

アレルギーに対する免疫療法の第一人者である大久保公裕教授に指導していただき舌下免疫療法、抗IgE抗体製剤オマリズマブに対する多くの症例を経験してきました。

ぜひ一度検討してみてください。

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